社会保険労務士は報酬・年収以上のやりがいがある

これから社会保険労務士になろうとお考えの方のなかには、社会保険労務士の仕事は労働に関する事務手続きを行うだけと勘違いしていらっしゃる場合もあると思います。しかし、社会保険労務士には、事務代理という重要な仕事があるのです。私が社会保険労務士は報酬・年収以上にやりがいがあると申しましたのは、この事務代理の仕事なのです。

事務代理とは、社会保険労務士法第二条第一項第一号の三に規定されています。行政機関に対して申請などを行う場合の代理人になれるほか、その申請に関して行政機関が行う調査・処分に代理人として主張や陳述ができるのです。

代理人として仕事ができる士業は他には弁護士だけです。この代理人資格がなぜ、社会保険労務士は報酬・年収以上にやりがいがあるということにつながるかと申しますと、立場の弱い人を助けることができるからです。

代理権がなければ、企業をクライアントにして労働関連の事務を代行する以外に仕事はありません。しかし、事務代理という仕事ができることによって、行政から被害を受けた企業や、企業から被害を受けた従業員を助けることができるようになるのです。

一番、分かりやすいのは、過労死でしょう。遺族は、夫や父親の過労死によって一家の大黒柱を突然、失ってしまいます。遺族の対応としては、まず、労働基準監督署に労災認定を申請します。それで認めらなければ、各都道府県の労働基準局にある労働者災害補償保険審査官に審査請求をします。さらに、厚生労働省の労働保険審査会に再審査請求もできます。

しかし、一般の市民でしかない遺族が、単独でいきなりこれらの請求をするのはたいへんな労力が必要です。そのとき、社会保険労務士の出番になります。遺族の代理人となることによって、遺族に代わって、これらの請求ができるのです。

社会保険労務士は、社会の問題と戦うことができるのです、これこそ、私が思う、社会保険労務士は報酬・年収以上にやりがいがあるという理由なのです。